4分～・68　四人声劇「本日ハ晴天ナリ」

四人声劇「本日ハ晴天ナリ」

～登場人物～

ヤマト（男性推奨）　不器用感のある人柄

ケイ（男女どちらでも可）明るくムードメーカーな人柄

リン（女性推奨）落ち着いた雰囲気の人柄

ツバサ（男女どちらでも可）明るい世話焼きな人柄

※全員男性でも、全員女性でも進行可能ですが、ヤマトとリンの告白シーンがあります

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ケイ「あ、あー、あー、本日は晴天なり」

ツバサ「なにそれ、ふざけてんの」

ケイ「あっはははは、めっちゃ怒るじゃん」

＝＝（チャイム音あれば）＝＝

リン「ヤマト！　レポートの提出、今日までだよ！」

ヤマト「そうだっけ？　リンやっといてよ」

リン「ダメに決まってるでしょ！」

ケイ「あらあら……また夫婦ゲンカですか」

ヤマト・リン「「違う！」」

ケイ「めっちゃ怒るじゃん（笑）」

ツバサ「ちょっと、三人とも、卒業旅行の計画どうなったわけ？」

ヤマト「どこでもいいけど」

ケイ「SFランド行きたい」

ツバサ「やだ！　混んでる！」

ケイ「えー！　SFランド行こうよぉ」

ツバサ「やだってば」

ヤマト「リンは？」

リン「そうだなあ、桜、見に行きたいな」

ツバサ「ああ、いいね！　桜、見に行こうよ」

ヤマト「(嫌そうに)ええっ！？」

ケイ「お、いいね、一番咲いてるところをさ」

ツバサ「さんせーい！じゃあ早速ネットで調べよーっと」

ヤマト「桜なんて都心で充分」

ケイ「ムードがないねえヤマト君」

ヤマト「なくて結構、俺は断然団子派です」

ツバサ「なんか、千葉で見られるって、ホラ」

ヤマト「……へぇ、意外と近いっすね」

ツバサ「お、近場にヤマト君もにっこりなので、ここに決定しますか」

ヤマト以外「「「さんせーい」」」

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ケイ「いやー、一時間に一本の電車は都会育ちにはツライ」

ツバサ「ノリノリで決めてたのによく言うわ」

ケイ「あっはははは、めっちゃ怒るじゃん」

＝＝（ケイ・ツバサ後方で言い争う）＝＝

リン「ヤマト」

ヤマト「んー？」

リン「嫌じゃなかったの」

ヤマト「別に」

リン「流されるの良くないよ」

ヤマト「それは説教？」

リン「そういうのではないけど、桜が嫌いなら、言った方がいいから」

ヤマト「別に、桜が嫌いなんじゃなくて」

リン「じゃなくて？」

ヤマト「桜の季節が苦手なの」

リン「“別れの季節”というやつで？」

ヤマト「“別れの季節”というやつで」

リン「じゃあさ」

ヤマト「うん？」

リン「さみしくないように、私が、となりに……いていいかな」

ヤマト「え……？」

ツバサ「ねえー！　リン！　見てよ、すっごいよ！」

リン「いまいく！」

ヤマト「ちょっ……」

＝＝（電車の音があれば）＝＝

リン「わあー！　きれい！」

ツバサ「ほんとに」

ケイ「写真撮ろう！」

リン「ヤマトー！　早く早く！」

ヤマト「いま行く」

ツバサ「何それ動画？」

ケイ「あ、あー、あー……、本日は晴天なり」

ツバサ「なにそれ、ふざけてんの」

ケイ「あっはははは、めっちゃ怒るじゃん」

リン「まあ、まあ、記念だしさ」

ケイ「じゃあ撮るよ」

ヤマト「なあ」

リン「ん？」

ヤマト「さっきの」

リン「うん」

ヤマト「……よろしくお願いします」

リン「よろしくされました」

＝＝（シャッター音あれば）＝＝

ケイ「うわあ、良い写真撮れた！」

ツバサ「え、見たい見たいー！」

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